スポット溶接とファイバーレーザー溶接の「強度比較」
2024年5月28日 公開
技術
「強度比較」
写真は、左がスポット溶接、右がファイバーレーザー溶接です。
スポット溶接は、大きな電気を一度にかける溶接方法。溶接の跡が広がらないため、見た目がキレイな仕上がりになるというメリットがあります。
デメリットは、比較的薄手の金属であれば問題はほぼないのですが、厚手のものだと場合によっては茶色く焼けてしまう溶接焼けや、打痕(だこん)が出てしまう場合があります。
そうした溶接焼けや打痕は、後処理でほぼわからなくすることができますが、後処理分の時間が少し余計にかかってしまいます。
そしてスポット溶接の一番のデメリットは、溶接した部分が取れてしまう可能性がわずかにあること。どんなに丁寧に処理しても、100%の確実性には至らず、稀に不完全な溶接が出てきてしまう場合があるのです。これは溶接ポイントに入り込んでしまう目に見えないレベルのほこりなどが原因になります。
対してファイバーレーザー溶接の一番のメリットは、溶接の溶け込みが深いため、溶接の強度が非常に高いこと。
また、この写真では横を溶接してあるのですが、スポット溶接と比較して美観があります。そして後処理の必要もないため、余計な時間が掛かる心配もありません。
さらに、実はコスト的にもほぼ変わらないのです。
溶接の強度、時間の短縮を求めるなら、ファイバーレーザー溶接がおすすめです。